BOOK レビュー 「ミス・サンシャイン」(吉田修一 著)


少し前に読んだ本。
(毎度そんなのばっか紹介している気がする…)
昔に比べて、読書に費やす時間が減り、熱心に新作を追うほどの余裕も無い昨今だけど、久々に新しめの作品を読んでみた。

といってももう2年以上前の本か。
時の経過はおそろしい。
あと1年待てば文庫になるよね。
単行本て高いよなあ。

吉田修一さん。
好きな小説家を挙げろと言われたら5人目以内には口に出すだろうお方。
書くジャンル幅広くあれど、どの作品も一本筋の通った、というか、太く根を張ったというか、説得力のある読み心地を一貫して感じることができる部分が、とても好きです。
苦手なストーリー、ジャンルでも、こうしたバックボーンがあれば不思議と読めてしまいますね。
この作品『ミス・サンシャイン』も違わず、良い読み心地。読後感。


こうした好きな作家さんて、だんだんご年配になってきてしまっている。
最近名を聞く作家で、こういう信頼感のある人って出逢えていないな。
自分の手が伸びなさ過ぎなだけかも知れないけど。
読んで時間損したな、と思う人が圧倒的に多い。さみしい。


吉田修一さんの代表作といったら『悪人』『怒り』あたりがまず挙がるのかな。
映画にもなったし。
いわずもがな名作だけど、個人的にひそかに好きなのは『静かな爆弾』だったりする。
ほっこりしたい方には『横道世之介』がおすすめ。
『さよなら渓谷』とか『湖の女たち』あたりは賛否両論あり、好き嫌いは分かれそう。
『太陽は動かない』『森は知っている』などのシリーズ(?)、これは個人的に苦手だった。
ほか著書多数。みなさんはどれが好き?



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■今日の一曲
7ebra「Normal Song」

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